ウィルスの侵入の脅威

ウィルスというと医学用語で感染病との関わりが深いイメージがあります。インフルエンザやコレラなどはウイルス感染で不特定多数に罹患者を増やしていきます。古代のエジプト時代には既にウィルス感染を既知していたといわれ、日本では元禄元年(1329年ころ)に歴史物語の中に咳病が流行したと書かれていてインフルエンザウィルスをあらわしていると推測できるのです。

 

そして1918年から人類はウィルス感染の恐怖に打ちのめされました。いわゆるスペイン風邪が世界中で大流行したのです。当事の世界人口が約30億人でウィルス感染者が約6億人、死者は約5000万人と未曽有の出来事として歴史に残っています。

 

パソコンの世界ではウィルスを「他のプログラムに寄生して自分自身を複製できるコンピュータープログラム」と定義しています。これはユーザーの意思とは無関係に自己複製されるため多くの場合は不利益をもたらします。古くは1988年にアメリカの大学院生ローバート・T・モリスによって国防省機能を麻痺させ全米の6000台以上のコンピューターに攻撃をしました。

 

10年後の1989年には日本初のウイルスが登場して12月25日にクリスマスメッセージを届けました。これらの多くは世間を驚かせることが目的でしたが、近年は手口が巧妙化していて犯罪目的のものも現れています。最近では雑誌の付録でフロッピーがついているのは珍しくありませんが、この中にウイルスが感染していたら・・・という実例もあったのです。

 

ネットバンクも人事では済まされません。もし、ハッカーに侵入されて知らないうちに預金が移動させられたり、個人情報が流出したりと頭を抱える課題なのです。セキュリティ強化とそれを破ろうとする者のイタチゴッコの感は否めませんがネットバンクの命綱である信用を守るためには厳重な対策を必要とするのです。

フィッシング詐欺にご注意

インターネットを利用した金融取引では利用者の顔が見えず、ましてや声も聞こえません。

 

ですから、金融機関側としては入力されたユーザーIDとパスワードで本人確認をするしかありません。そこでネットバンクの課題である「なりすまし」対策が必要になります。

 

過去にも他人がキャッシュカードを使ってATMで勝手に現金を引き出すという事件は後をたちません。しかし、その場合は防犯ビデオの画像が決め手となり逮捕されるケースもあります。ネットバンクではそれができません。対処法はユーザーIDやパスワードの複雑化で桁数を増やして偶然に発見される危険性を低めたり、定期的にパスワードを変更するなどの工夫が必要なのです。

 

しかし、そのことで利用者自身がパスワードを失念したりとネットバンクの利便性を低下させてしまう弊害にもつながりかねないのです。顧客がパスワードを忘れたと問い合わせがある場合の対応も重要で、あまりにも簡単に教えてしまうと盗用される危険もあります。そこで、より高度なセキュリティを確保する使命があるのです。

 

わが国初のネットバンク「ジャパンネット銀行」は残高照会や取引明細の確認などは通常のIDとパスワードのみでOKですが、定期預金への資金の振替や解約、振込といった資金の移動に直結する取引やパスワードの変更などには、通常のIDとパスワードに加えてIDカードに記載された数字を指示に従って入力しなければなりません。

 

IDカードには16個の数字が記載されており、取引のたびに例えば8番目と5番目と13番目と2番目の数字を入力してください、というように4つの数字を正しく入力することが必要になります。

 

実際にIDカードを持っていないと正しく入力ができないことになるのです。

 

 しかし、その正しい情報が他人に盗まれるという場合も皆無ではありません。ネット上で送られる情報はウエブ(網)のつなぎ目でコピーが繰り返されて目的地に伝達されています。理論上、このつなぎ目にある記憶装置の内部を覗くことができれば送信した情報はすべて見れることになるのです。さらに言うとネット上の盗聴は電話の盗聴よりもはるかに簡単なのです。そこで、ネットバンクはSSLという暗号通信仕様を標準的に使用します。

 

これはワールド・ワイド・ウェブ(WWW)用のブラウザで知られるネットスケープが開発したものです。よくコマーシャルでわが社は128ビットSSLだから安心ですとか、ネットバンクによっては40ビットSSLという場合もあります。この数字は暗号カギの長さを表していて長いほうが精度が高く、解読されにくいということになるのです。

ネットバンクに高額預金は危険か?安心か?

子供の頃、お年玉を何度も何度も数えてどこに隠そうか考えたことはないでしょうか?大抵は親に回収されて貯金されるとは思いますが。子供にとってはお年玉を合わせると大金を手にした気になるでしょう。それは大人になっても変わりません、流石にお年玉は貰えませんがボーナスや贈与などでまとまったお金が入るとテンションも上がるでしょう。

 

しかし、将来の計画を考えると預金にしようという賢い選択をする人もいます。その時にどこに預け入れするのか悩むことでしょう。利息、預け入れ期間、金融機関の信頼度など様々なチェックポイントがあるからです。ご存知のように今は超低金利ですので銀行の定期に預けても利息はスズメの涙ほどしか付きませんし、期間内はお金を引き出すと損をします。

 

では、今最も金利が高く預金ができるのはと考えるとネットバンクという結論がでるのです。通常の銀行のように店舗がなく窓口担当者も必要ないのでコストが抑えられた分、顧客に安い手数料と高い金利をサービスできるからです。また、ネットバンク独自の商品も多彩で2週間満期定期などは賢く利用したいものです。しかし反面、預ける金額が大きいほど不安になるのではないでしょうか。まず、ネットバンクはオンライン上の取引ですのでサポートセンター以外は担当との接触はありませんし、通帳や証書も発行されないのです。

 

金利が高くても不安を感じる人は少なくないと思います。ましてや、万が一の場合、相続人がネットバンク預金に気が付かなければ高額預金が宙ぶらりんになってしまいます。不安材料ばかり書きましたがこれらを払拭できれば問題は無いのではないでしょうか。例えばネットバンクに定期があるとメモや遺言で残したり、各ネットバンクもSSLを強化してセキュリティ対策もしています。また、ネットバンク側が破綻した場合でもペイオフが適用されるので1000万円までなら元金と利息は保護されるのです。1000万円以上を預金する場合は数社に分散させて預けるなどのポートフォリオ的な方法も良いでしょう。

 

今や大手、中小、地方銀行もオンラインサービスをしています。基本的には店舗と変わらない安全性は確保されているのです。